共同通信は10月31日、「警察庁は、同庁の公式ホームページに似た偽サイトが確認されたと発表した」と報じました。これまでに警視庁、静岡県警、兵庫県警の偽サイトも確認されており、警視庁と静岡県警の偽サイトを通じた被害は、未遂を含めて計6件、約850万円だったとのことです。偽サイトでは、ビデオ通話に誘導したり、偽の逮捕状を表示したりしてだましていた、と報じられています。
結論から言うと、「警察のサイト」「警察の捜査ページ」のURLを送られたら、開かない(開いても何も入力しない)で、電話やビデオ通話を切ってください。警察庁の担当者は「警察がウェブサイトで逮捕状を提示することは絶対にない」と述べています(報道)。警察庁は、警察がビデオ通話で警察手帳を見せて取り調べをしたり、SNSで逮捕状の画像を送ったりすることもない、と案内しています。
「警察のサイト」が使われる流れ
- ▸①連絡が来る:警察官を名乗る人から、「あなたの口座が犯罪に使われている」「あなたが捜査対象になっている」などと連絡が来ます。警察庁は、警察が電話で捜査対象と伝えることはない、と案内しています
- ▸②URLと番号を伝えられる:ビデオ通話などで、「警察のサイト」のURLと受理番号を伝えられます。警視庁は、SNSなどでURLを送りつけて「警視庁の偽ホームページ」へ誘導し、逮捕状の画像を検索させる手口を確認した、と案内しています
- ▸③偽サイトで「証拠」を見せられる:警察庁が紹介する事例では、URLを開くと「警視庁」と表示されたニセサイトにつながり、受理番号を入力すると、逮捕状のような書類が表示されました。見た目が本物そっくりでも、警察はウェブサイトで逮捕状を示しません
- ▸④お金を払わせる:「捜査のため」「資産を保護するため」などとして、現金や暗号資産を指定された先へ送らせます。警視庁は、警察が現金の振り込みを要求することはない、と案内しています
警察庁が公表した事例(2025年10月24日付のページ):兵庫県警の警察官を名乗る男が、「詐欺事件の捜査」「逮捕状の発行」などを口実に被害者をホテルに宿泊させ、家族との連絡を絶つよう指示しました。その後、「口座の識別番号確認」と称して、複数回に分けて合計200万円を指定の口座へ振り込ませました。入金のあと、別の「警察官を名乗る男」とのビデオ通話でURLと受理番号を伝えられ、URLを開くと「警視庁」と表示されたニセサイトにつながり、受理番号を入力すると逮捕状のような書類が表示されました。同じページには、「警察庁交通局を名乗る、高速道路料金や交通反則金が未納というメール」から、クレジットカード情報などを入力させるニセサイトにつながった事例(愛知県警提供)も載っています。
警察は「しない」こと(警察庁の案内)
- ▸「+」から始まる国際電話番号から電話をすること
- ▸SNSで連絡をしたり、ビデオ通話で警察手帳を見せて取り調べをしたりすること
- ▸逮捕状などの捜査書類を、SNSで画像で送ったり、郵送したりすること
- ▸インターネットで警察職員の名前を検索してみるよう言うこと
数字で見ると、警察庁の「ニセ警察詐欺に注意!」のページ(2025年11月17日付)は、令和7年(確定値)のニセ警察詐欺を認知11,014件(特殊詐欺全体の39.6%)、被害額1,005.0億円(同70.6%)と示しています。被害者は30代が最多ですが、既遂1件あたりの被害額は70代が最多です。親世代だけでなく、働き盛りの世代も狙われています。
URLを見ても、見分けられるとは限らない
警視庁は、偽サイトへの注意点として、アドレス欄をよく見ること、リンクにポインタを置いてアドレスを表示させることを挙げ、警視庁の正しいアドレスは https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/ だと案内しています。ただ、ここは当サイトの考えですが、アドレスの確認だけに頼らないでください。そもそも警察は、ウェブサイトで逮捕状を示さず、現金の振り込みも求めません。「サイトが本物かどうか」より、「警察がそれをするかどうか」で判断するほうが確実です。
今日やること
- ✓★「警察のサイト」のURLを送られたら、開かない。開いてしまっても、氏名・住所・番号などを入力せず、閉じます。入力欄が出ても、何も送りません
- ✓★電話やビデオ通話は、切る。切ってから考えて構いません。相手が教えた番号へ折り返さず、自分で調べた最寄りの警察署か、警察相談専用電話 #9110 へ連絡します
- ✓警察署の電話番号が着信に表示されても、本物と信じない。警察庁は、警察署などの電話番号を偽って表示させる手口を確認しています
- ✓お金、暗号資産、キャッシュカード、暗証番号を、電話や画面の指示で渡さない・送らない。「捜査のため」でも同じです
- ✓家族にも伝える。「警察は、サイトで逮捕状を見せない。ビデオ通話で取り調べもしない」だけでも、先に知っておけば手が止まります
相談先
詐欺かもしれないと思った段階では、警察相談専用電話 #9110(緊急でない相談)へ。今まさに被害に遭っている、危険が迫っているなど、急を要するときは110番です。お金を送ってしまった場合は、すぐに取引している銀行と警察へ連絡してください。契約や支払いのトラブルは、消費者ホットライン 188(最寄りの消費生活センターにつながります)にも相談できます。ここに載せた番号は、日本国内の窓口です。
家族に送るならこの3行
- ▸警察庁は、自庁の偽サイトを確認したと発表(共同通信の報道)。警視庁・静岡県警の偽サイトを通じた被害は、未遂を含め6件・約850万円
- ▸★警察は、ウェブサイトで逮捕状を見せない。ビデオ通話で取り調べもしない。「警察のサイト」のURLが届いたら、開かず・入力せず・切る
- ▸迷ったら #9110 か警察署へ。お金を送ってしまったら、すぐ銀行と警察へ。お金の相談は188
確認できなかったこと
- ▸警察庁の発表そのものの原文。今回は、共同通信が配信した10月31日の記事(東京新聞・デイリースポーツ・熊本日日新聞が掲載)で内容を確認しました。警察庁の発表ページは、開いて確認できていません。件数・金額は、報道のとおりに書いています
- ▸偽サイトのアドレスや見た目の詳細。報道では示されていません。当サイトでも、偽サイトのURLは載せません
- ▸警察庁の偽サイトでの被害の有無。報道は、被害が確認されたのは警視庁と静岡県警の偽サイトとしており、警察庁の偽サイトでの被害は書かれていません
根拠にしたページ
- 東京新聞デジタル(共同通信):新たに警察庁「偽サイト」確認 2都県警で被害850万円(2026年10月31日)↗
- デイリースポーツ online(共同通信):新たに警察庁「偽サイト」確認↗
- 警察庁:ニセの警察ウェブサイトに誘導する手口(警察庁・SOS47、2025年10月24日)↗
- 警察庁:ニセ警察詐欺に注意!(警察庁・SOS47)↗
- 警視庁:警視庁のウェブサイトを模倣した偽サイトに注意↗
- 警察庁:警察相談専用電話 #9110 の案内(PDF)↗
- 消費者庁:消費者ホットライン 188↗
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