Amazonを名乗るメールやSMSが届いたら、本文のリンクは開かず、Amazonの公式アプリか、自分で登録したブックマークから開いて確認してください。フィッシング対策協議会が10月19日に公表した2026年9月の報告では、協議会に寄せられたフィッシングの報告94,661件のうち、約33.2%がAmazonをかたるもので、増加傾向とされています。
数字の読み方:これは協議会に寄せられた「報告」の件数で、世の中に届いた偽メールの総数ではありません。それでも、報告の約3分の1が1つのブランド名に集中しているので、Amazonを名乗る偽物は、それだけ多く報告されていると受け止めて備えるのが現実的です。
もう1つ、注意してほしいことがあります。協議会は、9月に情報漏えいの公表が相次いだことを挙げ、メール文面に受信者の氏名が書かれたフィッシングメールが確認されていると伝えています。各漏えいとの関連は不明とされています。氏名が合っていることは、本物の証拠になりません。
2026年9月のフィッシング報告(フィッシング対策協議会)
- ▸報告件数:94,661件。前月より12,323件増え、約15.0%増。フィッシングサイトのURL件数(重複なし)は49,032件で、約23.2%増
- ▸かたられたブランド:Amazonが約33.2%(増加傾向)、Appleが約11.1%(減少傾向)。次いでセゾンカード、アメリカン・エキスプレス、国税庁が多く、上位5ブランドで約65.3%
- ▸分野別:EC系が約47.9%、クレジット・信販系が約35.0%で、どちらも増加傾向
- ▸ブランド数:悪用されたブランドは105。1,000件以上の報告があったブランドは13で、全体の約87.9%を占めた
- ▸アプリへの誘導:アプリの更新や申請手続きをよそおい、不正アプリのインストールへ誘導するメールも急増している。Android向けの文面が確認され、国税庁、カード会社、さまざまなオンラインサービスをかたるものがあった
手口の流れ
- ▸① メールやSMSが届く:有名なブランド名で、ログインや手続きを促します。氏名が入っていることもあります
- ▸② リンクから偽のページへ:本物そっくりの画面に誘導されます。協議会は、amazonaws.comが報告されたURLの約11.6%を占め、docs.google.comやwindows.net、sendgrid.netなど、正規サービスのドメインも多く使われていると報告しています
- ▸③ 入力させる:クレジットカード情報、携帯電話番号、認証コード、口座情報、ワンタイムパスワードなどの入力を求められます
- ▸④ 悪用される:協議会は、詐取された認証情報が不正利用されると説明しています
見分けるより、入口を変える(協議会の案内)
- ▸メールやSMSのリンクは開かない。協議会は「公式サイトや公式アプリからアクセスする」「個人情報はすぐ入力しない」を挙げています
- ▸公式サイトは、ブックマークなどから開く。アプリは公式ストアから入れる。協議会は9月の報告で、アプリの更新はスマートフォンの設定や公式ストアから行い、メールのリンクから直接ダウンロードしないよう求めています
- ▸パスワードマネージャーを使う。協議会は、パスワードマネージャーは自分で登録した正規サイトにだけIDとパスワードを自動で入れるため、フィッシングサイトのような偽サイトには反応しないと説明しています。自動で入らないときは、そのサイトを疑う材料になります(この最後の一文は当サイトの補足です)
- ▸パスキーや多要素認証を設定する。パスワードを盗まれても、すぐには使われにくくなります。協議会は、パスキーなど、フィッシングに強い認証への対応を勧めています
- ▸入力を求められたら、一度立ち止まる。カード情報、携帯電話番号、認証コード、口座情報、ワンタイムパスワードを求められたら、本当に必要な手続きかを確かめます
注意:この記事は、いま手元にあるメールが本物か偽物かを判断できません。判断できないからこそ、リンクを開かずに公式アプリで確かめる方法を勧めています。公式アプリにも同じ案内が見当たらないときは、各サービスの問い合わせ窓口に確認します。
今日できること
- ✓★よく使うサービス(Amazonなど)の公式アプリを入れ、ブックマークも作る。今後の確認は、そこからだけにします
- ✓★パスワードマネージャーを使い始める。スマートフォンのアプリやブラウザーにあります。自動入力が働かないサイトでは、入力を止めます
- ✓パスキーが使えるサービスは設定する。使えないサービスは、多要素認証を入れます
- ✓パスワードをサービスごとに変える。使い回しをやめます
- ✓迷惑メールフィルターとSMSフィルターを使う。
- ✓怪しいメールやSMSは、そのサービスの問い合わせ窓口か、フィッシング対策協議会(info@antiphishing.jp)へ報告する
入力してしまったときは(協議会の案内)
- ✓IDやパスワードを入力してしまったら、公式アプリや公式サイトからパスワードを変える。そのあと、アクセス履歴を確認し、不審なアクセスがあれば、そのサービスのサポートセンターに問い合わせます。同じパスワードを使っている他のサービスも変えます
- ✓身に覚えのないカードの請求があったら、カード会社に連絡して、カードの利用停止と再発行を依頼する。
- ✓IDとパスワードを入力したあとログインできなくなったら、パスワードの再設定をして、サポートに連絡する。
- ✓相談先:消費者ホットライン188(お住まいの地域の消費生活センターにつながります)。警察に相談するなら、警察相談専用電話 #9110。不正送金など、被害が進んでいるときは110番です
家族に送るならこの3行
- ▸フィッシングの報告のうち、約3分の1(33.2%)がAmazonをかたるもの(フィッシング対策協議会、9月分)。氏名入りの偽メールも出ている
- ▸★Amazonなどから届いたメールやSMSのリンクは開かず、公式アプリか自分のブックマークから確認する。
- ▸入力してしまったら、公式アプリからパスワードを変え、カードは会社へ連絡。相談は消費者ホットライン188、警察の #9110
