電話で「年末セールでカニが安い」と勧められ、断ったのに代引(代金引換)で届いたら、受け取りを拒否して、代金は払わないでください。国民生活センターは10月28日、海産物の電話勧誘販売と送り付けのトラブルについて、年末を前に注意を呼びかけました。
相談は年末に増える傾向があります(国民生活センター)。2025年度の月別では、12月が545件で最も多くなっています(ほかの月は260〜433件)。契約した本人の年代では、70歳代以上が2,600件で63.7%、60歳代が829件で20.3%です(年代が分かる4,082件のうち)。2026年度は9月30日までに1,075件で、前年の同じ時期(1,752件)よりは少ないものの、増える傾向のある時期に入ります。
実家の親や、一人暮らしの祖父母がいる方は、この記事を転送してください。電話での勧誘が入り口で、本人が「もう断ったから大丈夫」と思っていても、あとから荷物が届く手口です。
手口の流れ(国民生活センターの相談事例から)
- ▸① 勧誘の電話:「年末セールでカニと魚介類が安い」「観光地の市場のキャンペーン」と、お得さを強調して誘われます
- ▸② 1回目は代引:承諾すると、代引で届きます。事例では、約2万円を払っています
- ▸③ 2回目の話:しばらくあとに、同じ事業者から電話があります。「2回分の契約になっている」「福袋を付けて送る」「最初の荷物に2回目の書面を入れていた」などと言われ、返事をする前に電話を切られた例もあります
- ▸④ 断っても届く:電話で断っても、キャンセルを伝えて「わかりました」と言われても、代引で発送されていた例があります。受け取りを拒否すると、「損害賠償を請求する」と怒鳴る電話が来た例もあります
場面ごとの対応(国民生活センターの助言)
- ▸断ったのに、代引で荷物が届いた:宅配業者に事情を説明して受け取りを拒否し、代金は払いません。あとで相談できるように、送り主の名称と所在地をメモしておきます
- ▸代金を払って受け取ってしまった:一方的に送り付けられた商品なら、代金を払う必要はなく、事業者に返金を求められます。ただし、事業者と連絡が取れなくなるなどして取り戻しにくい場合もあります。早めに188へ
- ▸電話で買うと言ってしまった:電話勧誘販売にあたり、法律で決められた書面を受け取った日から8日以内なら、書面やメールなどでクーリング・オフ(契約の解除)ができます
- ▸「2回目も契約済み」と言われた:契約のときにそう説明されたか、送られてきた書類を確認します。説明と違う、納得できないときは、早めに消費生活センターへ
- ▸怒鳴られた、損害賠償と言われた:その場で払う約束や返事をせず、「契約しない」と伝えて電話を切ってかまいません。国民生活センターは、断りにくいときは「契約しない」と言って切ることも有効としています
注意:クーリング・オフや「送り付け」の扱いは、注文や契約をしていないのに送られた商品かどうか、電話で承諾したかどうかで変わります。この記事は個別の契約が有効かどうかを判断できません。迷ったら、188で消費生活センターに聞いてください。
国民生活センターが、もう一つ強調していること:勧誘の電話があったことを、家族や周りの人に伝えておくことです。家族が事情を知らないまま、代引の荷物を受け取って払ってしまうのを防ぐためです。
今日できること
- ✓★離れて暮らす親に電話して、「海産物の勧誘の電話があっても、その場で買わない。代引の荷物は受け取らず、まず私に連絡して」と伝える
- ✓勧誘の電話があったら、その日のうちに家族に話すルールを作る。家族が知らないと、代引の荷物を受け取ってしまいます
- ✓知らない業者の「セール」「キャンペーン」の電話は、「契約しません」と言って切る。断りにくいときは、それだけで十分です
- ✓届いた書類や納品書は捨てずに、とっておく。送り主の名称と所在地を控えておけば、相談がしやすくなります
- ✓相談先を電話の横にメモしておく。消費者ホットライン188(お住まいの地域の消費生活センターにつながります)、警察相談専用電話 #9110
もう引っかかってしまったときは
- ✓注文や契約をしていない分は払わない。「2回目」と言われても、契約時にそう説明されたか、書類で確認します。契約したかどうか分からないときは、払う前に188へ相談します
- ✓8日以内ならクーリング・オフを考える。法律で決められた書面を受け取った日から数えます。手続きは、国民生活センターのページで書き方を確認できます
- ✓188に電話する。お住まいの地域の消費生活センターにつながります。本人だけでなく、家族やホームヘルパー、地域包括支援センターの職員からも相談できます
- ✓脅されて不安なときは、#9110か最寄りの警察署へ。急ぎのときは110番です
家族に送るならこの3行
- ▸年末は、海産物の電話勧誘と「送り付け」の相談が増える(国民生活センター、10月28日)。契約した人の約6割は70歳代以上
- ▸★断ったのに代引で荷物が届いたら、受け取りを拒否して、払わない。「契約しません」と言って電話を切ってよい
- ▸迷ったら消費者ホットライン188、不安なら警察の #9110。勧誘の電話があったら、その日に家族に話す
