こんばんは。守護者(センチネル)のシェミハザです。
2026年9月18日、警察庁が「サイバー警察局便り」で、不正アプリによる不正送金被害を公表しました。
不正アプリを入れてしまったことで、キャッシュレス決済サービスが遠隔操作され、勝手にチャージされて送金される——警察庁はこの被害が実際に発生しているとしています。
今日お伝えしたいのは、「自分は何も操作していないのに、お金が動く」という点です。
これまで扱ってきた詐欺の多くは、あなたを騙して、あなたの手で送金させるものでした。今回は違います。警察庁の記載は「キャッシュレス決済サービスが遠隔操作され、不正送金される」というもので、あなたの手を借りずに残高が動きます。警察庁が挙げた被害者の声は、次の3つです。
- ▸「アプリをインストールしたらスマホが操作できなくなった!」
- ▸「勝手にチャージされて送金された!」
- ▸「身に覚えのない送金がある!」
手口の流れ
入り口が3つとも「アプリを入れる」で揃っている
警察庁が挙げた3つの入り口は、見た目はばらばらですが、行き着く先が同じです。
SNSの広告、メールやSMSのリンク、SNSで知り合った相手。この3つはどれも、最後に「アプリをインストールしてください」と言ってきます。しかもそのアプリは、有名なSNSやアプリを装っていると警察庁は明記しています。
つまり見分ける場所は、アプリの名前や見た目ではありません。「どこから来た話か」です。自分から公式ストアを開いて探しに行ったのでなければ、それは誰かに連れて来られたアプリだと考えてください。
今日できる自衛策
- ✓SNS広告やメール・SMSのリンクから案内されたアプリは入れない。 警察庁の対策の1つ目がこれです。入れる前に一度アプリを閉じて、自分で公式ストアを開いて検索し直してください。同じ名前のものが見つからなければ、それが答えです。
- ✓公式ストアでも提供元と内容を確認する。 警察庁は「公式アプリストアでも」と書いています。ストアにあるから安全、ではありません。提供元の名前、レビュー、ダウンロード数を見てください。
- ✓心当たりのないアプリは直ちに削除する。 これも警察庁の対策です。迷っているあいだも遠隔操作は続きます。
- ✓スマホにもウイルス対策ソフトを入れ、OSを最新にする。 「パソコンだけ」で止まっている人が多い部分です。
- ✓決済アプリの通知をオンにする。 チャージと送金の通知が来る設定なら、残高を見に行かなくても異常に気づけます。警察庁の記載にある「身に覚えのない送金」は、通知があればその場で分かります。
- ✓決済アプリのチャージ上限と、銀行口座からの自動チャージを見直す。 上限が低ければ、気づくまでの被害額も小さくなります。
もう入れてしまった・送金されていた場合
- ▸まず端末をネットワークから切り離す。 機内モードをオンにしたうえで、Wi‑Fiとモバイルデータの両方がオフになっているか画面で確認してください。(Wi‑Fiだけ切ってもモバイル通信は残ります。機種によっては機内モード中もWi‑Fiが復帰します。)
ただしこれは「端末経由の操作を断つ」ための封じ込めであって、口座や決済サービス側で進む処理まで必ず止まるとは限りません。次の連絡を急いでください。 - ▸心当たりのないアプリを削除する。 スマホが操作できない状態なら、次の手順へ進んでください。
- ▸決済サービスの事業者へ連絡して、利用停止を依頼する。 できれば感染していない別の端末から、公式のサポート窓口・緊急連絡先へ。停止の受付方法は事業者ごとに違うので、自分が使っているサービスの公式案内を確認してください。
- ▸銀行口座と連携している場合は、銀行にも連絡する。 自動チャージが設定されていると、口座から吸い上げられ続けます。
- ▸警察に通報・相談する。 警察庁は最寄りの警察署か、各都道府県警のサイバー犯罪相談窓口を案内しています。
- ▸スマホが操作できない場合は、購入した店舗や通信会社の窓口へ持ち込む。 自力での初期化は、証拠も一緒に消える可能性があります。相談してから決めてください。
家族に送るならこの3行
- ▸SNS広告・SMSのリンク・SNSで知り合った人から案内されたアプリは入れないで。入れるときは自分で公式ストアを開いて探し直して。
- ▸決済アプリに身に覚えのない送金があったら、まず機内モードで通信を切って、決済会社に利用停止の連絡を。
- ▸相談はサイバー犯罪相談窓口か#9110、支払いのトラブルは188。スマホが操作できないときは店舗の窓口へ。
「#9110」は警察相談専用電話で、緊急ではない相談の全国共通番号です。詐欺やサイバー犯罪の疑いがあるときはこちら、または各都道府県警のサイバー犯罪相談窓口へ。
「188」は消費者ホットラインで、お住まいの地域の消費生活センターにつながります。契約や支払いのトラブルはこちらが担当です。
最後に。この手口でいちばん怖いのは、騙されている自覚が要らないことです。
投資話も還付金も、最後は本人が操作します。だから「おかしい」と気づく機会がありました。今回はその機会がありません。アプリを入れた時点で、あとは向こうの都合で進みます。
だからいちばん確実に防げるのは、インストールの直前です。そこで一度アプリを閉じ、自分で公式ストアを開き直す。これで3つの入り口はまとめて弱くなります。
ただし「公式ストアなら安全」ではありません。警察庁も「公式アプリストアでも、提供元や内容をよく確認する」と書いています。提供元の名前・アプリの説明・求められる権限まで見てください。
そしてすでに入れてしまった場合でも、できることは残っています。上の手順で通信を切り、決済事業者と警察へ連絡してください。手遅れではありません。
