こんにちは!守護者(センチネル)、シェミハザです。
今日は、SNS広告の「無料体験」から始まる契約トラブルの話です。
「今日だけ」と言われても、その場で契約せず、いったん持ち帰ってください。
題材は、先週水曜に公表された注意喚起です。
国民生活センターが2026年10月7日に、「パーソナルトレーニングに関する契約トラブル」を公表しました。痩身エステなど、関連の商品やサービスまで勧められて高額になる事例が載っています。
トレーニング自体を否定する話ではありません(当サイトの補足)。問題にされているのは、契約のしかたです。
相談は増えている:2025年度は1,457件
- ▸2021年度:495件 / 2022年度:722件 / 2023年度:861件 / 2024年度:885件
- ▸★2025年度:1,457件(前年度の885件から約64.6%増。当サイトの計算)
- ▸2026年度:8月31日までで537件。前年の同じ時期(2025年8月31日までの登録分)は468件で、約14.7%増です(当サイトの計算)
この数字は、国民生活センターと全国の消費生活センター等をつなぐ相談情報のデータベース(PIO-NET)に登録された件数です。消費生活センター等からの経由相談は含まれていません。相談の件数は、被害額や被害に遭った人の数ではありません。
相談事例から読む、契約までの流れ
- ▸① SNS広告を見る。事例1は、SNS広告を見て無料体験へ。事例3は、SNSで広告を見たサイトで「入会金無料期間中」とあったので体験を申し込んでいます
- ▸② 体験のあと、長いカウンセリングになる。事例1は、約1時間の体験のあとに約2時間、契約を勧められています。「いったん考えたい」と何度伝えても引き下がらず、「この金額で入会できるのは今日だけ」「大学生でも払える金額」と言われました
- ▸③ その場で契約する。事例3は、体験当日に申し込んだ場合に限る特別金額(月額3万円)を示され、サプリメントやエステも「本日であれば特別価格」と勧められました。総額は約12万円で、タブレット端末で契約内容をよく確認しないままサインしたとあります
- ▸④ 解約のときに高額を請求される。事例4は、「1年分をまとめて契約すると安くなる」と言われて1年契約。途中で解約を申し出ると、通常料金との差額に、約2万円の入会金を含めて約8万5,000円を請求されました。契約書面には入会金の記載が見当たらなかった、と書かれています
上の図と①〜④は、別々の事例の場面を並べたもので、1人の人の一続きの流れではありません。
事例1のその後は、契約した翌日に解約を申し出ると、解約には応じてもらえたものの、入会手数料と月会費1万円の支払いを求められました。国民生活センターが紹介している事例は6件で、上の3件のほかに、解約の手続きが進まない事例(事例5)と、予約が取れなくなった事例(事例6)があります。
国民生活センターが挙げる5つの問題点
- ▸長時間の勧誘や、強引な契約。個別に提案されると、断りにくく感じることがある
- ▸「自分に合ったトレーニング」という個別の提案が、契約の判断に影響する。「自分に合ったトレーニング」と「自分に合った契約」は同じではない
- ▸エステやサプリメントなど、関連商品・サービスを勧められる。必要性や条件を十分に確認しないまま申し込むケースがある
- ▸中途解約のときの手続きや精算が複雑になりやすい。入会金、月会費、割引の取り消しなどがからむ
- ▸契約したサービスを実際に使えるか、事前に確認しにくい。予約が取れない、担当トレーナーが変わる、といったことがある
今日できること(国民生活センターの助言を中心に)
- ✓★その場で判断できないときは、契約せずに持ち帰る。「今日契約すれば割引」と言われても、契約書面や利用規約を確認して、契約期間・料金・解約条件に納得してからにします
- ✓契約前に、総額・期間・回数・自動更新の有無・中途解約の可否と精算方法・解約料や違約金・未利用分の返金を確認する。特に長期契約は、「途中でやめたらいくら返金されるのか」「いつまでに申し出ればよいのか」を具体的に聞きます
- ✓「痩せられる」「結果が出る」の説明だけで決めない。効果には個人差があり、契約で効果が保証されているとは限りません
- ✓エステやサプリメントなどの関連商品は、本当に必要かを確認する。必要性に疑問があれば、その場では契約せず、はっきり断ります
- ✓予約の取りやすさ、予約の変更・キャンセルの条件、トレーナー変更の可否も確認する。契約回数より、実際に希望の日時に通えるかが問題になります
- ✓契約書面や利用規約の控えをもらう。事例5では、契約書の控えを受け取っておらず、解約の手続きに手間取っています
- ✓関連サービスが特定継続的役務提供に当たる契約なら、クーリング・オフを主張できる可能性があります(国民生活センターの記述。どの契約が当たるかは同センターの発表からは分かりません)
見破りクイズ
事例3に近い場面です。
家族に送るならこの3行
- ▸SNS広告の「無料体験」に行っても、その場で契約しない。国民生活センターが10月7日に公表した事例では、約2時間勧誘されて「今日だけ」の特別価格で契約しています。「いったん持ち帰る」と言ってよい
- ▸契約の前に、総額・期間・解約したときの精算を、書面で確認する。エステやサプリなど、勧められた関連商品は、本当に必要かを考える。控えももらう
- ▸困ったら、消費者ホットライン 188。お住まいの地域の消費生活センターにつながります。帰らせてもらえない、脅されているなど、今まさに危険なときは、すぐ110番(当サイトの補足。国民生活センターの発表に書かれているのは188です)
相談先
契約トラブルは、消費者ホットライン「188(いやや!)」です。お住まいの地域の消費生活センター等につながる全国共通の3桁の番号で、国民生活センターの発表も、不安に思ったときやトラブルが生じたときに、すぐ最寄りの消費生活センター等に相談するよう勧めています。
帰らせてもらえない、脅されているなど、事件や事故にかかわる緊急のときは、110番です(警察庁の案内にもとづく、当サイトの補足です)。緊急ではない相談は、最寄りの警察署か、警察相談専用電話 #9110 です。
確認できなかったこと
- ▸相談全体のうち、SNS広告がきっかけだった割合は、発表に書かれていません。SNS広告がきっかけだと書かれているのは、紹介された6件の事例のうち事例1と事例3です
- ▸事例の事業者名や、契約金額の平均は、発表に書かれていません。事例の金額は、それぞれの相談者の申し出です
- ▸相談件数が増えた理由。発表には「近年、相談件数が増加傾向にある」とあるだけで、原因は書かれていません
- ▸どの契約がクーリング・オフの対象になるか。発表は「特定継続的役務提供に該当する場合は主張できる可能性がある」と書くだけです。個別の契約は、消費生活センターで確認してください
- ▸需要の裏付け。当サイトの検索実績(GSC)に、この話題の言い回しの表示は見当たりませんでした。「最近の相談事例を、家族に伝える」ことが目的です
