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セキュリティ2026/10/12

【緊急】Movable Type CVE-2026-96408:認証なしでRCE・SQL実行(CVSS v4.0 9.3)— 9.3.0/9.0.10/8.8.6/8.0.13へ更新、できなければ mt-upgrade.cgi などを遮断

シックス・アパートのCMS「Movable Type」に、認証なしでリモートコード実行(RCE)や不正なSQLの実行につながる脆弱性(CVE-2026-96408)と、サイト内検索のSQLインジェクション(CVE-2026-103668)が10月7日に公表されました。CVSS v4.0 は 9.3(CRITICAL・JPCERT/CC評価)で、修正版が出ています。CISAのKEVには載っておらず、悪用の確認は公式資料にありません。更新するか、更新できなければ公式の緩和策で mt-upgrade.cgi・mt-search.cgi・mt-ftsearch.cgi を止めてください。

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シックス・アパートのCMS「Movable Type」に、認証なしの攻撃者がリモートコード実行(RCE)や不正なSQLの実行をできるおそれのある脆弱性(CVE-2026-96408)が公表されました。あわせて、サイト内検索のSQLインジェクション(CVE-2026-103668)も修正されています。JVN(JPCERT/CCとIPAの脆弱性情報サイト)とシックス・アパートが2026年10月7日に公表し、修正版(9.3.0/9.0.10/8.8.6/8.0.13)が同日に出ています。

先に、分かっていることと分からないことを分けます。CVSSは v4.0 の 9.3(CRITICAL) で、これは JPCERT/CC が付けた値です(NVD〔NIST〕の解析は、10月12日の確認時点で「評価待ち(Awaiting Analysis)」です)。悪用については、シックス・アパートの告知とJVNに記述がありません。CISAのKEV(悪用が確認された脆弱性のカタログ)にも、10月12日に取得した版(更新日時は10月8日)には、2件とも載っていません。
ただし、CISAがNVDに付けた評価では、CVE-2026-96408 は「自動化できる(automatable: yes)」「技術的影響は全面的(total)」とされています(悪用状況は「なし」)。「悪用が確認されていない」は「安全」ではありません。認証なしで外部から届く欠陥なので、公開しているサーバーは早めに更新してください。

⚠ CVE Score — 最高危険度 / CRITICAL
9.3CRITICALCVSS v4.0CVE-2026-96408

今すぐ行う対策

  • ✓まず、自社で動かしている Movable Type の版を確認する。管理画面やサーバー上のファイルなどで版を確かめてください(確認方法は製品の案内を参照)。クラウド版を自動アップデートの初期設定のまま使っているなら、すでに更新されています。シックス・アパートは、自動アップデートを意図的に切っている場合は早めに更新するよう書いています
  • ✓次の修正版へ更新する。Movable Type(Advanced を含む)は 9.3.0/9.0.10/8.8.6/8.0.13、Movable Type Premium(Advanced Edition を含む)は 9.3.0/9.0.10/2.18 です。自分が使っている系列の修正版へ上げてください(たとえば 8.8 系なら 8.8.6)
  • ✓EOL(サポート終了)の版を使っているなら、同じ系列には修正版がありません。シックス・アパートは、4系・5系・6系・7系・8.4系と Premium 1系も影響を受けると書いています。修正版を出している系列へ移行するか、下の緩和策を入れて公開を止めることになります
  • ✓すぐ更新できないなら、公式の緩和策を入れる。CGI環境では、mt-upgrade.cgi/mt-search.cgi/mt-ftsearch.cgi を削除するか、外部から実行できないようアクセスを遮断します。PSGI環境の設定は下の節にあります。なお、mt-search.cgi を止めると、サイト内検索は使えなくなります(当サイトの補足です)
  • ✓アクセスログを調べる。公式の侵害の痕跡(IoC)は出ていません。mt-upgrade.cgi・mt-search.cgi・mt-ftsearch.cgi への見覚えのないリクエストが、10月7日以降に無いかを確認してください(当サイトの補足で、公式の手順ではありません)

影響を受ける版と修正版(シックス・アパートの告知とJVNより)

  • ▸Movable Type(Advanced を含む):9.2.1 以前(9.2系)、9.0.9 以前(9.0系)、8.8.5 以前(8.8系)、8.0.12 以前(8.0系)。修正版は 9.3.0/9.0.10/8.8.6/8.0.13
  • ▸Movable Type Premium(Advanced Edition を含む):9.2.1 以前(9.2系)、9.0.9 以前(9.0系)、2.17 以前(8.0系・8.8系ベース)。修正版は 9.3.0/9.0.10/2.18
  • ▸サポートが終了した版も影響を受けます。Movable Type 4.0〜4.38、5.0〜5.2.13、6.0〜6.8.8、7 r.4207〜r.5510、8.4.0〜8.4.4、Movable Type Premium 1.0〜1.68 です。mt-search.cgi の問題は、4系では 4.3 以降が対象です
  • ▸提供形態:9.3.0 と 8.8.6 はクラウド版・ソフトウェア版・AMI版、9.0.10 と 8.0.13 はソフトウェア版・AMI版です
  • ▸8.0 系は、保守は終わっていて、セキュリティ面のサポート(EOL)は 2026年11月5日までと、Movable Type.org の告知に書かれています。8.0 系を使っているなら、移行の計画も必要です

更新できないときの緩和策(公式の案内)

シックス・アパートは、直ちに更新できない場合の緩和策を、環境ごとに示しています。どれも「脆弱なスクリプトに外から届かないようにする」考え方です。これは一時的な対策で、根本的な解決は更新だけとされています。

  • ▸CGI環境(全バージョン共通):mt-upgrade.cgi、mt-search.cgi、mt-ftsearch.cgi を削除するか、実行されないようにアクセスを制限する。Movable Type 8 以降は mt-ftsearch.cgi を提供していないので、ファイルが無い環境もあります
  • ▸PSGI環境(Movable Type 6.2 以降、クラウド版):mt-config.cgi に `RestrictedPSGIApp upgrade`、`RestrictedPSGIApp new_search`、`RestrictedPSGIApp ft_search` を設定する(`ft_search` は 6.2.4 以降)
  • ▸PSGI環境(Movable Type 6.0/6.1):環境変数 `UpgradeScript` と `SearchScript` に、予測できない十分に長い文字列を設定する
  • ▸入れたあとに、これらのURLへ外から届かなくなったかを確かめてください(当サイトの補足です)

何が起きたか(日付つき)

  • ▸2026年10月7日:シックス・アパートが Movable Type 9.3.0/9.0.10/8.8.6/8.0.13 と Premium 9.3.0/9.0.10/2.18 の提供を開始し、セキュリティ更新として告知しました。JVNも同日に公表しています(JVN#91153973)。報告者は GMO Flatt Security 株式会社の RyotaK 氏とされています
  • ▸同日:CVE-2026-96408 と CVE-2026-103668 がCVEとして公開され、NVDにも載りました。CVSSは JPCERT/CC が付けています
  • ▸10月12日(本記事の確認日):NVDは両方とも「評価待ち」、CISAのKEVには未掲載(2026年10月8日版)です

2件の内容(シックス・アパートの告知より)

  • ▸CVE-2026-96408(CVSS v4.0: 9.3 CRITICAL/v3.0: 9.4):アップグレードスクリプト(mt-upgrade.cgi)のコードインジェクション。認証なしの攻撃者が、任意のPerlスクリプトやSQLを実行できるおそれ(RCEまたは不正なSQL)
  • ▸CVE-2026-103668(CVSS v4.0: 8.8 HIGH/v3.0: 8.6):サイト内検索(mt-search.cgi と mt-ftsearch.cgi)のSQLインジェクション。認証なしの攻撃者が不正なSQLを実行でき、非公開のデータを含むデータが出力されるおそれ
  • ▸このほかにも複数のセキュリティ上の問題が修正されています。内容は各バージョンのリリースノートに書かれています(この記事では、公表された2件だけを扱います)

悪用について、分かっていることと分からないこと

分かっていること。シックス・アパートの告知とJVNは、影響・修正版・緩和策を示しています。悪用を確認したとは、どちらにも書かれていません。CISAのKEVには、10月12日に取得した版では載っていません。NVDに載っているCISAの評価(SSVC)は、CVE-2026-96408 が「悪用状況:なし、自動化:できる、技術的影響:全面的」、CVE-2026-103668 が「悪用状況:なし、自動化:できる、技術的影響:一部」で、いずれも10月7日の評価です。

分からないこと。悪用の有無は、公表から5日たった今も、公式資料から確認できません。攻撃コードが出回っているかどうかも、確認できる資料がありません。公開から日が浅く、第三者の検証も見つかっていません。悪用の記述が無いことを、安全の根拠にしないでください。

確認できなかったこと

  • ▸攻撃が成立する条件の詳細。認証が不要なこと(未認証の攻撃者)は公式資料にありますが、どの設定の環境で届くか(たとえば mt-upgrade.cgi が外部から到達できる配置か)は、告知に書かれていません。自分の環境で到達できるかは、上の緩和策の確認で調べてください
  • ▸NVDの評価。10月12日の確認時点で、NVDは両方とも「評価待ち」です。この記事の 9.3(v4.0・CRITICAL)は、JPCERT/CC が付けた値で、NIST の評価が付くと数字が変わることがあります
  • ▸侵害の痕跡(IoC)。公式の資料に、検知用のファイル名やログの形は出ていません
  • ▸「その他の複数の脆弱性」の内容。シックス・アパートは各リリースノートを参照するよう書いています。この記事では確認していません
  • ▸EOL版の具体的な対処。修正版は提供されていない系列があります。公式は「修正版へ更新するか、緩和策を」としか書いていません

共有するならこの3行

  • ▸Movable Type に、認証なしでRCEや不正なSQL実行につながる脆弱性(CVE-2026-96408・CVSS v4.0 9.3)が10月7日に公表された。サイト内検索のSQLインジェクション(CVE-2026-103668)も同時に修正
  • ▸★自社で動かしているなら、9.3.0/9.0.10/8.8.6/8.0.13(Premium は 9.3.0/9.0.10/2.18)へ更新する。更新できなければ、mt-upgrade.cgi・mt-search.cgi・mt-ftsearch.cgi を削除またはアクセス遮断(PSGIは設定がある)。サポート終了の版も対象
  • ▸悪用の確認は、公式の資料に書かれていないが、「安全」ではない。KEVにも載っていない。クラウド版の自動アップデートが有効なら更新済み

根拠にしたページ

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