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AI2026/07/31

アメックス、AIで顧客対応を強化。従業員支援の裏側

金融サービスの巨人American Expressが、生成AIを活用して従業員の業務を支援し、顧客体験を向上させています。その具体的な活用法と、私たちの仕事にも応用できるヒントを探ります。

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どの企業の事例か

American Expressは、クレジットカードや旅行サービスなどを世界的に展開する金融サービス企業です。同社は2010年から機械学習を不正利用検知に活用するなど、早期からAI技術を導入してきました。 近年では、生成AIを従業員支援に活用し、顧客との関係性をより深める取り組みを加速させています。

解決したかった課題

American Expressは、高品質な顧客サービスを強みとしていますが、その維持・向上には常に課題が伴います。特に、旅行プランの相談や複雑な問い合わせに対し、従業員が迅速かつ的確な情報を提供するには、大量の情報を検索・整理する必要がありました。このプロセスに時間がかかり、顧客を待たせてしまうことや、従業員の負担増が課題となっていました。

AIをどう使ったか

同社は、従業員を支援するための生成AIツールを導入しました。例えば「Travel Counselor Assist」というツールは、旅行担当者が顧客と対話しながら、リアルタイムでホテルやレストランの提案、旅行日程の作成などを行えるように支援します。 このツールは、大規模言語モデル(LLM)を活用して、顧客の要望に応じた質の高い推奨事項を瞬時に生成し、従業員が手動で情報を検索する手間を削減します。 これにより、従業員はより創造的でパーソナライズされた提案に集中できるようになりました。

予想アーキテクチャ

以下は公開情報と一般的な構成から推定した予想アーキテクチャです。実際の内部構成を断定するものではありません。

  • 入力データ: 顧客からの問い合わせ内容(音声・テキスト)、顧客の過去の利用履歴、旅行関連のナレッジベース、リアルタイムの空室・空席情報など。
  • AI処理・モデルまたは検索層: 複数の大規模言語モデル(LLM)を切り替え可能な柔軟なアーキテクチャを採用。 自然言語処理(NLP)技術で問い合わせの意図を理解し、社内ナレッジや外部情報源を検索・統合して、適切な回答や提案を生成。
  • 業務システムへの出力: 従業員が使用するCRMや予約システムの画面に、AIが生成した提案や要約情報をリアルタイムで表示。
  • 監視・ガバナンス: 生成AIの回答品質やコンプライアンスを監視する仕組みを導入。 従業員からのフィードバックを収集し、継続的にモデルを改善。

導入効果と見るべきポイント

  • 確認できる効果や変化: 旅行担当者の88%がツールに高い満足度を示しています。 顧客を待たせる時間が短縮され、旅行予約の増加につながるなどの成果が報告されています。
  • 読者が注目すべきポイント: AIを顧客に直接提供するのではなく、まず従業員の業務支援に活用している点です。これにより、AIの回答を人間が確認・調整でき、サービスの品質を担保しながら業務効率を向上させています。
  • 注意点: 特定のベンダーのLLMに依存しない「ベンダーロックイン」を避ける設計思想は、技術の進歩が速い生成AI分野において重要な戦略です。

日本企業が参考にできること

American Expressの事例は、顧客対応業務を持つ多くの日本企業にとって参考になります。いきなりAIチャットボットを顧客向けに公開するのではなく、まずはコールセンターや営業担当者の支援ツールとして導入するアプローチは、リスクを抑えつつAI活用の知見を蓄積する上で有効です。社内のナレッジベースやFAQをAIに学習させ、担当者が参照する情報検索を高速化・高度化するだけでも、顧客への回答品質とスピードは大きく向上するでしょう。

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